2016年4月2日

池上本門寺春まつり

 池上本門寺は、大田区にある日蓮宗のお寺です。
 桜の名所としても有名で、以前にもお花見に行ったことがありました。
 春まつりでは五重塔の御開帳があり、
 限定朱印もいただくことができるということで訪れました。

 池上本門寺は、鎌倉時代の僧で、日蓮宗の宗祖である日蓮上人が
 入滅した地を郷主の池上宗仲公が寄進して、建てられたお寺です。
 幕末には、討幕軍がこの地に本陣を構えました。
 現在の仁王門や大堂は、戦災で失われて再建されたものですが、
 総門や五重塔、経蔵や多宝塔は戦前より残っている建物です。

あいにくの曇り空でしたが、
桜はきれいに咲いていました。
大堂前では甘茶がふるまわれたり、
有料でしたが茶席が設けられていたり、
様々なイベントが行われていました。
総門(大田区文化財)
 此経難持坂と理境院の門(左)
 
 仁王門と五重塔
 
 大堂(祖師堂)  大堂前では甘茶がふるまわれていた
  大堂の御朱印(御首題)は、
大堂内または総合案内所で
いただくことができます。
日蓮宗は、宗派専用の御首題帳に
御首題をいただくことができ、
他の宗派が混じっている御朱印帳の場合は、「妙法」という御朱印をいただくことになります。
 総合案内所  
   
 御朱印 御首題

 私は総合案内所で「御首題帳を作りたい」と言って作っていただきました。
 無地のもので3色あり、1,000円。表題と名前を書き入れて下さいました。
 この日は初めてだったので、御朱印と御首題の両方をいただいてしまいました。

お作法通り、ご本尊にお参りした後、
本日一番のお目当ての五重塔に向かいました。
五重塔の前に仮設テントがあり、
御朱印・御首題はそこでいただきます。
五重塔の扉が開いていて、
石段の下から見ることができます。
御祈祷をお願いすると、
入口に座って中を見ることができるようです。
五重塔(国重要文化財)
御朱印・御首題の行列 御開帳と講演
   
 五重塔特別開帳 御朱印  五重塔特別開帳 御首題

 五重塔の前では、30分おきに大学の先生による講演が行われていました。
 五重塔の構造などについて語られていましたが、
 「五重塔はお釈迦さまのお墓」という基本的なことも知らなかったので、
 興味深ったです。
 その後、お寺の方が御朱印と御首題について解説。
 御朱印帳に「妙法」と書くのは、他の宗派に失礼にならないように、
 「全ての法」という意味だということでした。
 「両方書いて下さい」というのは、本来おかしい・・・という説明に冷や汗でした。

仁王門の脇にある日朝堂は、
境内に古くからありましたが、
戦災で焼失し、昭和48年に再建されました。
祀られている日朝上人は、
眼病を特に守護するといわれています。
堂内右手にある窓口で、
書置きの御朱印・御首題を
いただくことが出来ます。
日朝堂
   
日朝堂 御朱印   日朝堂 御首題
  仁王門の外にある長栄堂も戦災で焼失し、
昭和34年に再建されました。
日蓮上人が佐渡に配流になった時に
出会ったといわれる「長栄大威徳天」が
祀られています。
御朱印・御首題は、
堂内でいただくことが出来ます。
 長栄堂  
   
 長栄堂 御朱印  長栄堂 御首題

 大堂の脇に、霊宝殿と経蔵があります。
 霊宝殿はいわゆる宝物殿。
 毎週日曜日の10:00~16:00に拝観料300円で見学できます。
 この日は土曜日だったので、入れませんでした。
 経蔵は、戦災で焼けずに残った数少ない建物の一つです。

 大堂の裏は駐車場になっていて、
 普通の人はこの辺りで見学を終えてしまうと思います。
 でも、境内図を確認すると、道路を渡った場所にも
 いくつか見る場所があるようでした。
 本殿は戦災で焼失した釈迦堂を再建したもので、
 釈迦像などが祀られており、釈迦仏の胎内には釈尊の真舎利2粒が奉安されています。
 御廟所は、宗祖日蓮聖人の御灰骨を奉安する墓塔が安置された廟堂。
 左には第2世日朗聖人、右には第3世日輪聖人の墓塔が安置されています。

霊宝殿(日曜観覧) 経蔵(大田区文化財)
本 殿 御廟所
本殿や御廟所の西側は墓地になっていますが、その中に多宝塔が建っています。
江戸後期と比較的新しいものの、
戦災で焼けずに残った建物の一つ。
日蓮上人入滅の折の御荼毘所に
建てられたもので、
東京都の文化財に指定されています。
多宝塔(日蓮上人御荼毘所)

 池上本門寺の門前にある本成院。
 実は行く予定ではなかったのですが、
 御朱印帳をもって出てくる人を見かけたので、入ってみました。
 弘安5年(1282)上の北谷の地に、日蓮聖人の直弟子日向聖人の庵室として開創。
 その後東谷にあった本成坊が廃寺となり、これと合併し再興されました。
 享保年間(1716-1736)に現在地に移り再建、本成院と称するようになりました。
 池上七福神の福禄寿です。御朱印は本堂右手の庫裡でいただきました。
 こちらも日蓮宗のお寺なので、御朱印帳を出すと「妙法」になります。

山門(右)と観音堂(左) 本 堂
御朱印 池上七福神 福禄寿 御朱印

 池上鬼子母神堂は、本城院の向かい辺りにあります。
 厳定院(池上本門寺山門の西側にあり、池上七福神の弁財天)の別院として
 昭和6年に建立されたそうです。

本 堂 観音様と甘茶 
御朱印は、本堂右手の授与所で
いただきました。
こちらも日蓮宗になりますが、
鬼子母神様は御朱印に「鬼子母神」と
書いていただくことができます。
ちなみに「御首題を下さい」というと、
他と同じように「南無妙法蓮華経」となるので、鬼子母神に限っては、御首題より
御朱印の方がいいかもしれません。
御朱印

 池上駅の方へ戻ってきて、池上通りを西側に進み、徳持神社に向かいました。
 徳持神社は、建長年間(1249〜1255)に、豊前(現在の大分県)の宇佐神宮より
 分霊を勧請して創建したと伝えられています。
 徳持の本村地区(現池上7丁目曹禅寺付近)に鎮座していましたが、
 明治39年(1906)に池上競馬場建設のため、
 千本松と呼ばれていた現在地に遷座しました。
 その後戦災で社殿が焼失しましたが、再建されて現在に至っています。

 
社頭(大鳥居)  社 殿 
   
 末社 徳持田中稲荷神社  社務所
 
 大田区お宮めぐり  御朱印

 ご朱印は社務所にある窓口でいただきました。

 徳持神社から少し西に向かったところに微妙庵があります。
 創建年代は不詳ですが、本門寺塔頭覚源寺の一堂宇として建立したといいます。
 当寺の本尊毘沙門天は、品川沖で当像を拾い上げたものといい、
 池上七福神の毘沙門天となっています。
 こちらは通常無人。確か、連絡先が書いてあったように思いますが、
 ネット検索では「御朱印をもらった」という人が出て来ませんでした。
 後日再訪して確認してみます。 

山 門 本 堂

 池上本門寺は再訪だったのですが、何気なくお花見に来ていた時と、
 お参りに来た今回では、まったく意識が違っていて、印象も違ったものになりました。
 この後、しばらく甘茶にはまりました。
 砂糖を入れなくても甘く、血糖値が高い方や花粉症の方にもおすすめらしいですよ。

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